資質や性格の適性を考える

救急ナースに向いている人とは、どのような人だろうか。まず、頭の回転が速い人には適性があるだろう。救急ナースは、命に関わる重篤な症状の患者を相手にすることになる。一瞬の判断の遅れが命取りになることもあるため、患者の様態を見て優先順位をつけ、すぐに決断する頭の回転の速さが必要になのだ。

また、精神的な強さを持つことも必要になるだろう。救急現場にはたくさんの血が流れたり、人が目の前で亡くなることがないとも限らない。このような状況でも動じずに仕事をこなしていくためには、精神的な強さが不可欠だ。流血した患者を前にして動けなくなるようでは、救急ナースの仕事はとても務まらない。

さらに、体力があることも大切な要素といえる。救命救急センターや救急科を走り回り、患者の処置や介助をする必要があるためだ。手術や処置が長引くこともあるだろうし、患者を支える足腰の強さや、長時間の激務に耐える体力も不可欠だろう。

そのほか、先を読む力を持つことも大切だ。たとえば、緊急の手術では手術の状況、モニターの様子を見て先回りして器械を用意する必要がある。

最後に、気持ちを切り替えられることも重要な資質だろう。新しい患者が次から次へと運び込まれる救急現場では、過去を引きずって落ち込んだり、イライラしたりしている暇はない。1つの仕事を終えれば、すぐに切り替えて先に進むことが救急ナースには求められる。以上のような資質や性格を持つ人なら、救急ナースとしての活躍を期待できるだろう。